勉強時間を増やすということは…
同じ2時間でも、2ページ進む人もいれば、10ページ進む人もいます。同じ20分の授業を受けても、サッパリ頭に入っていない人もいれば、細かい話まで覚える人もいます。「実質、何割が勉強になっているか」を把握することが肝心です。
例えば、主要5教科の学校での授業時間を週30時間くらいだったとします。(学校の宿題も含む。)Aくんは8割程度わかっているなら[30×0.8=24]つまり、24時間分、学校で学べたと考えられます。
しかし、Bさんが3割だとしたら、[30×0.3=9]つまり、9時間分しか学校で学べていないことになります。この差は、15時間です.1週間で15時間の差がすでにできているわけです。では、その差を追い付く勉強をしようと思ったら、学校以外で【15時間勉強する】とします。しかし、残念ながら15時間では足りないのです。
【理由は2つ】
①仮に15時間勉強しても、勉強して3割しか入らないので、実質は[15×0.3=4.5]となり、4.5時間分しかやっていないことになります。
②勉強で遅れている人たちは、保護者の方も含めて、「他の人が止まっている」と考えてしまいます。8割理解していたAくんは、残りの2割を埋める勉強を自分(または塾)で勉強するでしょう。そうなれば、より差は離れていき、必要な時間は増えていきます。
だから、勉強が遅れている子は、「まず勉強時間を増やす」ではないのです。まずは「日々の学校の授業、学校の宿題」で学べるようにしていかないといけません。そのために、「聞くこと」「見ること」のトレーニングをすることもあるでしょう。3割しか入らない子を8割入る子にするために必要な勉強内容を提示しないといけません。その結果、勉強時間が必要なら、かける。それが正しい意味での「勉強時間の増加」です。