一般に、勉強は2つの段階で語られることがあります。
1段階「解る」→2段階「できる」です。
ただ、2段階で終わるのではなく、あえてもう1段階だけ加えるなら、ここに「利用する」という段階を付け加えたい。「解る→できる→利用する」の3ステップです。
まず、説明して「理解」させる。各単元の導入や新しい例題に対して、この「解る」(理解する)という段階が大前提です。
「解る」の段階をマスターしたら、次は「できる」の段階まで持っていかなければなりません。よくある「自分一人では解けない」=(先生がいないとわからない)というのでは、まだまだ詰めが甘い状態です。勉強は、「一人でできる」という状態にまで磨かないといけません。それをマスターするために、練習があり、暗記があるのです。つまり定着作業です。楽に何とかしたい気持ちが先行するとしんどいものです。だから、ここが勉強で最も苦しいところです。
さて、2段階「できる」をクリアしたら、次は「利用する」という段階です。
これは、初見問題に対応する力のことです。「習った問題や類似問題は解ける」状態からさらに一歩進んで、できれば初見問題にも対応する力を付けさせてあげたい。結局、勉強の醍醐味はここにあるのだと思います。自分が何度も何度も繰り返し仕入れた知識を他の何かに利用する。そこで必要なのは「考える」という作業です。当然、教える側の解説も、先々いろいろな状況でも応用が利くように、指導しているものです。苦労して手に入れた知識は、きっとさまざまな分野で応用できるはずです。